
みなさんはMVNOって言葉知ってますか?
格安スマホや格安SIMを検索すると出てくる専門用語なのですが、聞いたことないって方も多いのではないでしょうか。
実際、私もつい最近までこんな言葉聞いたことなかったです。
そこで、MVNOってどういうものなのかと調べてみました。
なので、今回はMVNOについてその意味と仕組みを紹介しようと思います。
格安スマホや格安SIMに乗り換えようとしている方もすでに乗り換えた方も少し深いところまで知ってみるのもいいのではないでしょうか。
そして、得た知識を周りにドヤ顔で説明してみてはいかがでしょう(笑)
MVNOって何?

MVNO?ムヴィノ?何て読むの?

これはそのまま、エム・ブイ・エム・オーと読むのよ

へー!・・・・で、これって何なの?

じゃあ、今から詳しく解説していくからしっかり聞いといてね

あざーっす!
MVNOとは、「Mobile Virtual Network Operator」(モバイル バーチャル ネットワーク オペレーター)の略語でそれぞれの頭文字をとってMVNOと言います。
日本語で言うと、「仮想移動体通信事業者」という意味です。
今、話題の「mineo」や「QTmobile」などがMVNOにあたります。

仮想移動体通信業者?何が仮想なの?そもそも移動体通信事業者って何?

あわてないで、順を追って説明していくからね
MVNOを説明する前に、まずは「MNO」(エム・エヌ・オー)というものから解説していかないといけません。
MNOとは「Mobile Network Operator」(モバイル ネットワーク オペレーター)の略語で、日本語で「移動体通信事業者」という意味です。
この”移動体”というのが何のことかというと、これは”携帯電話”を表しています。
なので、”携帯電話の通信事業者”ということで、みなさんがよく知っている
「au」、「ドコモ」、「ソフトバンク」
のことをMNOと呼ぶのです。
では、MVNOには仮想(Virtual)が入っていますよね。
この仮想とは何かというと”回線設備”が仮想ということなのです。
MVNOの仕組みってどうなってるの?

MVNOがどんなものかはわかった?

それはわかったんだけど、回線設備が仮想ってどういうことなの?

じゃあ、次はMVNOの仕組みを解説していくわね
回線設備とは携帯電話で電話やネットをする際、必ず経由するアンテナや基地局のことです。
そのため、つながるエリアを広げていくには全国にこの回線設備を設置していく必要があるのですが、au、ドコモ、ソフトバンクはそれぞれが全国に自社で設置、保有をしていますし、今もなお設置し続けてエリア拡大に努めています。
今ほど携帯電話が普及してないころは、各地でアンテナ工事があり、そのたびに「あそこにアンテナ立ててるけど、どこの会社のかなぁ」といったことがよく話題にあがっていました。
ただ、全国に設置していくとなると、その設置費用、メンテナンスや通信障害が起きたときの対応、それに伴う人件費など想像もつかないほどの莫大なお金がかかります。
この莫大なお金が払えないために長年にわたり、移動通信事業者といえばau、ドコモ、ソフトバンクの3社しかなかったのです。
反対にMVNOはこのアンテナや基地局などの回線設備を持っていません。
では、どうやっているのかというと、au、ドコモ、ソフトバンクが設置、保有している設備を借りているのです。
そのため、全国に設置するための費用やメンテナンスなどの費用も全くかからないので、莫大なお金を必要とせず自社のサービスを提供できるというわけです。
回線設備を自社で持たず他から借りているので”仮想”と呼ぶのです。
MVNOのメリット・デメリット

MVNOの意味や仕組みはわかったけど・・・・

けど、何?

それがボク達ユーザーにはどう関係してくるの?

知りたい?

教えてよ!

じゃあ、MVNOのメリットとデメリットを教えてあげましょう
MVNOのメリット
通信料金が安い
MVNOの最大のメリットはやはりこの料金の安さではないでしょうか。
契約する内容にもよりますが、大手3社の約半分以下くらいで済みます。
仕組みのところでも言いましたが、MVNOでは自社で回線設備を持っていません。
さらに、基本的にオンラインで契約するため店舗を持たないところがほとんどです。(一部店舗を持っているところもあります)
そして、大手3社では料金プランも最初からオプションがすべてついているプランが基本ですが、
MVNOでは、ユーザーに合わせた最低限のプランで提供出来るのも料金が安くなるポイントです。
そういった背景があり、設置やメンテナンス、人件費にかかる費用も少ないため料金が安く抑えられるのです。
契約期間の縛りがゆるい
大手3社ではいわゆる「2年縛り」というものを聞いたことがあると思います。
これは、2年間の利用期間が設けられており、その期間内に解約すると、違約金が発生するというものです。
しかも、この契約は自動更新であるものがほとんどのため、更新月に解約の手続きをしないとまた2年間の契約が成立してしまいます。
ところが、MVNOの多くはこの契約期間の縛りというものがほとんどなく、およそ6か月から1年の最低利用期間を過ぎればいつでも解約することができます。
これは自由に解約したりできないと不満を持ってるユーザーにはうれしいですね。
料金プランの選択肢が豊富
MVNOは大手キャリアに比べ有名なところだけでも10社以上あります。
なので、競争が激しくそれぞれが独自の料金プランを打ち出し、他の会社との差別化を図ろうとしています。
そうなると、我々ユーザーにとってはうれしい限りで様々なプランから自分に合ったプランを選ぶことができます。
しかも、最近ではその料金プランが大手キャリアと比べても遜色ないくらいのものまで出てきています。
MVNOのデメリット
大手キャリアが提供するサービスが使えない
MVNOの最大のデメリットになるのがこれではないでしょうか。
今までは、au、ドコモ、ソフトバンクのどれかを利用していたので、それぞれが提供する独自のサービスや決済機能を使ってきました。
しかし、MVNOに乗り換えるとそれらが使えなくなります。
まず、みなさん長年使用してきたと思われる「@ezweb.ne.jp」、「@docomo.ne.jp」、「@softbank.ne.jp」といったキャリアメールが一切使えなくなります。
しかも、MVNOでは独自のメールサービスが無いところが多いので基本的には「Gmail」や「Yahooメール」といったフリーメールサービスを使うことになりますので連絡することが多い人には伝えておいたほうがいいでしょう。
mineoなど一部のMVNOでは独自のメールサービスがあるのでどうしても独自のアドレスが欲しいという方はそちらを利用するのがいいですね。
それと、「auかんたん決済」、「spモード決済・ドコモ払い/d払い」、ソフトバンクまとめて支払い」のキャリア決済も使えなくなります。
そして、MVNOにはキャリア決済の代わりになる決済サービスはありません。
なので、決済方法を変える必要があるので、今あなたがキャリア決済を使用する機会の多い場合は少し考えた方がいいかもしれません。
通信速度が遅くなる可能性がある
前でも言った通り、MVNOは大手キャリアの回線を借りていますがそれは一定の帯域のみなので、同時にネットを使うユーザーが多くなればその分通信速度は低下してしまいます。
大手キャリアであれば自社の利用者が増えれば回線設備を増やすことで回線の混雑を防げるのですが、MVNOでは自社の利用者が増えても回線設備を増やすことは出来ないのです。
道路(帯域)と自動車(通信)に例えるとわかりやすいのではないでしょうか。
これが大手キャリアの場合です。
しかし、MVNOは
と、なります。
ただ、動画などの大きなデータ受信だと視聴が困難になるかもしれませんが、LINEなどのメッセージをやり取りするくらいのデータ送受信量ならそんなに影響は感じないと思われます。
実店舗がないので十分なサポートを受けれない
MVNOでは実店舗がないところが多く、緊急時や何かのトラブルが起きたときすぐに対応してもらえる場所がないので、すべて自分で調べて対応しなければなりません。
サポートセンターへ電話して質問したりもできるのですが、繋がりにくかったり上手く伝えれなかったりと結局解決しないまま終わってしまうことがあります。
しかもMVNOの場合、「APN設定」という初期設定を自分でする必要があります。
大手キャリアでは端末を購入したとき、初期設定はすべてお店でしてくれるのですが実店舗がないのでマニュアルなどを見ながら自分で設定するようになります。
なので、機械が苦手な人などは「何をどうしたらいいかわからない」という状態になりやすいので、mineoやUQmobileなど実店舗があるようなところを選ぶようにしましょう。
まとめ
MVNOについてその意味から仕組みまで、そしてメリットやデメリットを紹介しましたが、
いかがだったでしょうか。
MVNOについてカンタンにまとめると
・MVNOとは「仮想移動体通信事業者」という意味
・MVNOの仕組みは「自社で回線設備を持たず、一部を借りるている」ことで成り立っている
・メリットとして、基本料金が安い、契約期間の縛りがゆるい、料金プランが豊富、など
・デメリットとして、大手キャリアのサービスが使えない、通信速度が遅くなる可能性がある、きちんとサポートが受けれない、など
と、いった感じです。
MVNOは年々利用者数が増え、それに伴い参加企業も増えていて、今非常に成長してきているサービスです。
なので、それぞれの独自サービスもどんどん変化し、私たちユーザーにとってもっと良くなっていくことと思います。